パワハラ3つの認定ポイントとは?

In ブログ by actrate_sample

こんにちは。

さくら人材コンサルティングの伊藤明美です。

11月に入ってから、毎日15分ずつ1か所掃除をして
年末の大掃除に備えています。

こうすると、一気にやらずに済むので年末が楽なのと
少しずつ綺麗になることで心もスッキリしていきます。

さて、パワハラのグレーゾーンについてよく聞かれることがあります。

〇〇はパワハラになりますか?
なりませんか?

そもそも「ハラスメント」とは他者を困らせる
「嫌がらせ」等を行うことで、

ポイントは本人が意図的に行ったかどうかは関係がなく
相手がどう感じたか、ということが重要なので

そういう意味では同じ言葉に対しても

Aさんはパワハラと感じたけれど
Bさんは感じない

のようなこともあり得ます。

そのため、パワハラになるかどうかも人や状況によって
変わる、ということがありますが

パワハラかどうか判断する基準ポイントは存在します。

労働施策総合推進法にて
3つの定義を示しており、
今まで判断が難しかった線引きが
具体的に明文化されています。

そのためこの3つのポイントを押さえておくことは
ハラスメント対策において重要となります。

<3つの定義>
①優越的な関係に基づいた行為であること
②業務上の適正な範囲を超えた行為であること
③相手に身体的・精神的な苦痛を与えるまたは就業環境を害する行為であること

①優越的な関係に基づいた行為であること

立場が強いものが弱いものに対して行うのがパワハラです。

そのため、上司→部下への構図が多いですが
部下→上司に対して行われることもあります。

優越的な関係に基づいたもので
代表的なものですと人格否定です。

「だからお前はダメなんだ」
「どんな親に育てられたか見てみたいわ」
「おまえは給与泥棒だ」

のような人格否定の言葉はこの①に該当する可能性があります。

②業務上の適正な範囲を超えた行為である

明らかに業務上必要とは認められない行為や
業務の目的を逸脱した行為などがパワハラとして認められます。

ここでのポイントは業務上必要かどうか、です。

飲み会に来ないと昇格させない
プライベートを強要する

のような、業務とは関係の無いことは②に該当する可能性があります。

逆に、業務上必要なことであればハラスメントにはなりにくいです。

例えば

連絡が無く遅刻した
期限までに仕事が完了せず報告もない

のような状況であれば、

叱る必要も出てきますよね。

「なぜ遅刻したのか」
「期限までに仕事も出来てないし報告もないじゃないか」

業務上、必要なことであればハラスメントとなりにくいですが

ここにもし
「だからお前はダメな人間なんだよ」

のような、人格否定が入ると①に該当する可能性が出てきます。

また、何度も何度も執拗に叱る、など
業務上必要であっても度を越えると
ハラスメントとなる可能性があります。

ちなみにこの「度を越える」程度については
様々な視点がありますが

例えば
「回数」
「人前で叱るか、個人的に叱ってあげるか」

などがあります。

必要な叱責であっても、
1日中、何度も何度も言われる、とか

人前で大声で叱る等、
必要な叱責であったとしても
配慮が必要になることもあります。

③相手に身体的・精神的な苦痛を与えるまたは就業環境を害する行為であること

職場内における行為が原因で、相手が身体的・精神的な苦痛を感じてしまった場合

あるいはそのあとの仕事がやりづらくなるような就業環境を害する状況を与えてしまった時です。

通常の業務とは全く関係のない、例えばシュレッダーの仕事を1日中させるとか

無視などの嫌がらせ等がこの③に該当します。

こちらは「身体的・精神的苦痛」と記載がありますが
精神的苦痛の方が圧倒的に多いのが現実です。

・上司から変なあだ名で呼ばれ続ける
・常に無視されて話しかけられるときや嫌味しか言われない

等、精神的苦痛を感じてしまうことです。

以上がパワハラ認定ポイントの3つです。

この3つを頭に入れておくだけでも、
何がパワハラになりやすく、どうすればパワハラになりにくくなるのか
判断がしやすくなると思います。

管理者の方は是非おさえておきたい3点です。

2022年から中小企業向けパワハラ防止法施行に向けて
少しずつ対策を思案して頂きたいと思います!

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